私たちはしばしば、自身の欲望に基づいて現実を曲解することで、事実を都合よく解釈し、自己の世界を構築しています。この心理的なプロセスは、深い欲望の力によって生み出される自己矛盾と妄想を引き起こし、人生における余計な問題や感情の波を生んでいます。
時間と因果の捏造
時間と因果関係は、私たちの世界観を形成する基本的な概念です。しかし、これらは言葉によって捏造されたものであり、私たちの解釈はしばしば欲望によって歪められます。
弱者は、安定した「固定点」を求め、時間や因果という枠組みにしがみつきます。この依存は、不確実性や変化への恐れから来るものですが、実際にはこれらの概念は私たちが思うほど固定されたものではありません。
都合のいい事実の選択
人々は、自分にとって都合の良い事実だけを選んで信じる傾向があります。試験の合格発表の例を見れば、自信がない人ほど発表の瞬間まで合格を祈り続ける傾向にあります。
しかし、論理的には、その時点で既に結果は決まっており、過去に行った努力が現在の結果を決定しています。にもかかわらず、弱者は「現在の事象が過去の事象を変える」という自己中心的な妄想に囚われます。
ルサンチマンの力
弱者の逆恨み、ルサンチマンは、世界の原理的概念さえもねじ曲げようとする力です。欲望に応じて、事実を自分に都合よく解釈するこの心理は、時には「時間」と「因果」という概念の逆転を図り、自己の欲求を正当化しようとします。
これは、自分自身や他者との健全な関係を構築する上で、大きな障害となり得ます。
まとめ
私たちの心理は、複雑な欲望によって形成されています。
時間や因果といった基本的な概念にすがりつくことは、一見安心を与えるかもしれませんが、それは現実から目を背けることに他なりません。
欲望の逆説を理解し、事実をねじ曲げる心理から解放されることで、より豊かで真実に近い人生を送ることができるでしょう。
私たちは、自己の欲望に振り回されるのではなく、現実を直視し、それに基づいて行動することが求められています。
