知らないと損するビジネス・コーチングの王道!?-Ⅳ
年商が3億を越えた頃、経営方針の相違から辞任退職に追い込まれ、そのことが原因で鬱状態に陥ってしまったんです。
鬱状態というのは本当に辛いもので、何もする気がしません。
その状態が6ヶ月も続いたので現金も底をつきました。
借金の残債もまだ半分以上残っていたので、もうどうにもならない状態になったわけです。
そこで考えてみたんです。
この鬱陶しい状態から抜け出すにはどうしたらいいのか?
思いついた方法が、これだけは嫌だ、なりたくないと思っていた保険セールスの仕事でした。
そこで、当時国内最大手だった保険会社の代理店研修生制度に参加することにしたんです。
この研修生制度に参加したことがきっかけで、経済状況があっという間に好転しました。
私的なことはさておいて、ここでは保険会社の研修制度について紹介しましょう。
セールスマシーンを生み出すシステムが卓越したものだったたからです。
ただ大きな問題点もありました。
研修制度の大きな歪み
- 正しいモチベーションが形成されない。
- キーパーソン(担当者)によって成果が大きく変わる
- ビジネスの常識しか教えられないため独立後非常に苦労する
ということが言えます。
1、正しいモチベーションが形成されない
一つ目の正しいモチベーションが形成されない理由は、
- 正しいセールスモチベーションを教えられる人がいない
これは2番めの担当者の違いともリンクしてくる話ですが、彼らはエリートですが、ビジネスというものを理解出来ていません。
ビジネスというものを端的にしか捉えていないのです。
ですから、、
- モチベーションを作り出すことができない。
- 極めて重要な要素である生産性を重視していない。
おそらくこれらは、永遠に解決できない課題でしょう。
2、キーパーソンによって成果が大きく変わる。
しかしながら、キーパーソンの中にもとても優秀な人がいます。
あくまでもセールスレベルの話ですが・・
どんな人が優秀かというと、
- 具体的に指示しすぎない人
そういった意味では、私はラッキーでした。
ほとんど何も指示されませんでしたから(笑い)
ともあれ、強制的に売らせるロジックとしては、おそらく最高峰でしょう。
このロジックをレクチャーすると、確実に売上が上がります。
今もそれは変りません。
3、ビジネスの常識しか教えられないため独立後非常に苦労する
「ビジネスで成功する」という視点から見ると実にお粗末な仕組みです。
これは、独立するとはっきりとわかります。
最大のネックは、ビジネスを所有させてくれないことです。
独立してからでは遅いかもしれませんが、そういうことです。
- 彼らのルールを押し付け、生産性を奪っていく。
- 事務処理システムの変更を重ね、わざわざ余計な問題を作りだす。
- ビジネスを拘束し、ビジネスオーナーから時間と想起を奪う。
この保険代理店制度は、ある意味社会保証を笠にきた「公的支配のパラダイム」そのものかもしれません。
私は、研修生時代からこうした事態になることを予想していたので、センター(共同でアウトソーシング会社を持つこと)を提案しましたが、会社からは却下され、仲間からも相手にされませんでした。
そして、複数の保険会社と提携するとこの傾向は更に加速します。
- 保険会社の担当者の担当者を会社で雇用しなければならなくなる。
スモールビジネスのもうひとつの天敵、それは固定費です。
何も利益を生まないことに固定費を投入しなければならない。
経営者からしてみれば、それは絶対に選択したくない手段です。
原点回帰
- 顧客からの信頼が事業活動の原点
- 生産性が生命線
そこにフォーカスしなければならないのに、
- 大切な顧客ではなく、保険会社のために時間を使わなければならない。
- おまけに固定費まで増やさなければならない。
まったく本末転倒もいいところです。
あらゆるビジネスにおいて生産性は生命線です。
そうしたことに対して強い憤りを感じるのは、経営の失敗体験が在ったからだと思います。
仕事でもプライベートでも生産性の高い人と、たくさん接してきた経験があったからだと思います。
また、生産性を愛したカリスマ創業者に鍛えられたお陰だと思います。
組織という守られた構造の外では、考え方や振る舞いを変えないと潰されるという感覚。
それを直感の優れた創業者から直接学べた、これは大きな財産になりました。
この意味のない作業に時間を奪われ、可能性を潰して待っているケースは実に多いです。
ビジネスのコツさえつかめれば、このようなことは普通に起こるのです。
そのコツとは生産性の高い仕事をすることです。
彼女は、ビジネスを所有していたのではなく、仕事を作っていただけなのです。
ビジネスの肝は高い生産性にある
収益性の低いビジネスモデルはスモールビジネスの天敵です。
会社の規模が大きくなれば、そうしたことを他のことで薄めることができますが、規模の小さい組織ではそれが命取りになります。
収益性の低いビジネスモデルは、モチベーションと時間と収益に悪影響を及ぼすからです。
したがって、人生がつまらなくなっていきます。
そこで私は違う方向に舵を切り始めました。
まず手始めにポジションを変えようと思ったんです。
このポジションを変えるという試みは非常に有効に作用します。
私の手法は元々プランニングとストーリーを売ることでしたから、FPとは非常になじみやすかったので、FP風を始めることにしたんです。
適正なモチベーションの形成が必要
FP風をはじめたら更に業績が向上しはじめたので、有頂天になっていました。
ところが、ある時、突然セールスを止めたくなってしまったんです。
ほんの一瞬の出来事でした。
たった30文字足らずの言葉がトリガーになりました。
そして、その後FP風を実行すればする程、嫌な感じが色濃くなっていったんです。
- セールスに対する強烈なリバウンド。
自己啓発のリバウンドなど比べ物にならない強烈なリバウンドでした。
これが私がこれまで自分のプログラムに研修制度を組み込んでこなかった理由なんです。
(また、これは後程お話する私が自己啓発系を敬遠する理由にもつながります。)
体験者だけに嫌というほどそれらの痛みがわかるからです。
しかし、セールスの世界では、この現象はある意味当たり前のことだったんです。
セールスを続け、閾値(いきち)を超えると出てくる現象だったんです。
- 「正しいモチベーション」を形成する「正しいやり方」
を私に教えられる人を当時は知らなかった。
今にして思えば、問題はそれだけのことです。
これまでの自分の常識を疑ってみる
それからしばらくして、突然ネガティブな思考に絡め獲られてしまったんです。
なにかヒントめいたものはあるものの、点と点が上手くつながらない感じでもやもやしていました。
それでいろんなノウハウ系のものを更に買い漁り始めたんです。
カウンセラー系、コーチング、マーケティング、ホームページやブログの作成方法をはじめ、セミナー、自己啓発系講座、コピーライティング等何からなにまで買い漁り始めたんです。
それらに300万円ぐらい使ったでしょうか?
典型的な情報弱者
それで、情報取得に自由な時間が奪われていって、家族と過ごす時間がなくなって、やがて家庭も崩壊しかけました。
お酒の量も極端に増え、健康も害してしまったんです。
経済的には何も問題はありませんでしたが、今までに味わったことのない感情を抱いていました。
そして、答えを探せば探すほど情報に絡めとられていって、やがて身動きが取れなくなりました。
3度目の起業まであともう少しだというのに、なぜ自分はいつもこうなってしまうんだろうか?
そして、とうとう自分の全てを否定し始めたんです。
その哀れな姿を見かねた友人が、著名な東洋医学の先生を紹介してくれました。
その大先生の手引きで、ある高僧に弟子入りをして修行を始めました。
そして、そこで気づきを得、一瞬で全てが変化しました。
「変わるときは一瞬」であることをこの時改めて実感できたのです。
ネガティブな要因は宝の山
実は成功の要因は全て自分の中に既に内在しています。
それを外に求めれば求めていくほど、本来不要なスキルやノウハウ、情報に絡め取られ、時間とお金を失っていきます。
①自分の欠点だと思っていたこと
- 常に何かしらの方法を捜し求めてる。
- 無駄に時間を浪費してしまう。
- 処理しきれないほどの情報を集めてしまう
- 成果のないまま終わることが頻繁にある。
- 新しいという言葉に弱く、ついツールを買ってしまう。
- 何かにつまずくと、自分の何がいけないのかを考えてしまう。
- 人に認めてもらいたいという願望が強すぎる
- 自分自身の在り方そのものを疑ってしまう。
- 優柔不断で気が散りやすい
②成功するための条件
- 最適な方法を探しだせる可能性が高い。
- 何事にも労力と時間を惜しまない。
- 「問い」を見出すことに膨大な時間を投資できる。
- 驚異的な忍耐力と精神力がある。
- 常に新しい方法を見つけ出す意欲がある
- 慢心がなく、成長意欲が強い。
- 世の中に貢献しようとする資質が十分にある。
- 現実を真摯に受け止める準備が整っている
- 好奇心が旺盛で、モノゴトに柔軟に対処でる。
成功するための特性
これらのネガティブな要因はとても重要なんですが、どうしても目を背けたくなります。
本能的には受け付けたくないことですからね。
でも成功するためには必要な要素です。
成功したいのに失敗してしまう。
なんでそうなってしまうのかというのが「①」の状況なわけです。
だから言語化できていなかった「②」から自覚の無いままモチベーションを得ていたわけです。
自覚のないままバランスを取っていたのです。
つまり、何をいっているか、よりも「何を言っていないのか」が大切だということです。
しかしこの時は、事実を捻じ曲げ、自分の都合のいいように解釈するという、ルサンチマン的な解釈のままで終わっていました。
頭の中にしまったままでは解決できない
しかし、言語化して書き出してみると「②」の特性がビジネスで成功するためには必要だということに気がついたんです。
これは成功への特性、これによってビジネスが反映することが分かったんです。
ですから特性が悪かったからではなく、やり方がいけなかった。
言語化せずに頭の中だけで処理していた。
- 言語化できないことは、理解できていないという証
- 理解できないことをパフォーマンスに落とし込むことはできない
もし私と同じような思いを抱えている人がいるとしたら、
それは・・・・・・
あなた自身に欠点があるわけでもなく、能力が不足しているからではありません。
あなたが自分自身で余計な問題を作り出しているに過ぎないんです。
偏った言語化によって・・・
まとめ
障害というものはそもそも存在していない。
ただ解釈によってそれを障害だと誤認識しているだけだ。
したがって、そのすべてを自分のユニークな部分に置き換えることができる。
その唯一の方法は的確に言語化することだけだ。
ビジネスのエキスパートたちの共通点、それは言語運用能力に秀でていることにある。
障害と言う言葉をそのままにしておいて、それを励みにして乗り越えることもできれば、障害そのものを表現によってなくすことだってできる。
すべては自分の解釈の違いによって起きているにすぎない。
次回は短期間で利益も自由な時間も3倍にするビジネス改善の秘訣について引き続き解説しましょう。
ではまた。